
いろいろな資料に目を通していると、「子どもを勉強好きにさせるためには、親が勉強好きであることが大切」と書かれています。その理由は、子どもは親の行動を間近で見て学ぶからです。親が日常的に本を読んだり、新しい知識を吸収しようとする姿勢を見せることで、自然と子どももその影響を受け学びへの意欲が育まれます。
年収の高い家庭の子どもの方が勉強する傾向があるとよく言われますが、それは必ずしも金銭的な要因だけではありません。その家庭で親が勉強や自己啓発に積極的であることが、子どもの成績にも影響を与えているようです。このような「親の勉強好き」という因子を除外すると、実は年収と子どもの成績の間には、それほど強い関係はないと言われています。
親が学ぶ姿を見せることは、子どもの学びにおける大きな原動力となります。子どもに勉強を強制するだけではなく、親自身が目標を設定・達成する姿を見せることが重要です。その努力する姿勢は、言葉ではなく行動として子どもにしっかりと伝わります。子どもは、親の言葉以上に行動を見ているのです。
「勉強嫌いだから」と悩む親御さんもいらっしゃることでしょう。ただ同記事を読んでいること自体も、ある意味では立派な「勉強」です。子どもにとって親はロールモデル。親が学ぼうとする姿勢を見せることで、「大人になっても学ぶことは楽しいし、大切なんだ」と思えるようになります。
スマホやパソコンを使って情報を得ることが当たり前の時代においては、子どもから見ると「親がスマホを見ているだけ」と捉えることもあるでしょう。そのような場合、親がスマホで何をしていたのか、どんな情報を学んでいたのかを子どもと共有することが大切になります。「今日こんなことを学んだよ」「こんな面白い記事を読んだよ」と話すだけでも、子どもは「ただ見ているだけではないんだ」と納得してくれるでしょう。
子どもに学びを促すには、小さな好奇心を育てることもまた効果的です。子どもが「どうして空は青いの?」と質問したら、一緒に調べて答えを探す。そうした親子のやり取りは、子どもにとって楽しい学びの時間になります。
親が「学ぶこと」の楽しさや意義を自ら体現し、それを日々の生活の中でさりげなく見せることで、子どもも自然と学びへの意欲を持つようになります。大切なのは「親も一緒に成長する姿勢」を子どもに伝えること。その積み重ねが、子どもの未来への大きな力となるでしょう。
(EDICURIA編集部)