ホームスクーリングのやり方①「記録について」

ホームスクーリング_記録
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「記録」はホームスクーリングにおいてかなり重要なポイントです。学校では学習指導要領に則って学習がされていきますが、ホームスクーリングでは指導要領がないため、記録をしておかないとどこをいつやったかが分からなくなってしまうからです。

「それではドリルに日付を書いておけばいいのではないか」とも考えられるのですが、可能な限りまた別に記録ができたほうが望ましいです。なぜなら、昨今の不登校増加のため、文部科学省において家庭学習も学校の成績として加味できるという旨の発表があったからです。こちらのリンクから内容を分かりやすくまとめた記事もご覧になれます。

記録はまずはどんなものでも構いません。ノートに書くでもいいですし、パソコンの表計算ソフトに書き入れる、あるいはLINEの自分だけのグループにどんどん記載していくでも大丈夫です。ただ、学校に見せることを考えているのであれば、印刷しやすいフォーマットがよいでしょう。

ホームスクーリング_記録

「まだ教科学習なんてできてない」という子もぜひ記録を活用してほしいです。「まだ学習どころかゲームばかりしている、お風呂にも入らない、寝たきりである」という場合も簡単な記録でもいいですし、毎日ではなくてもいいので記録をお勧めします。後になって見返してみると宝物になります。

スマホ派の人は一行日記アプリなども活用するのも良いと思います。使い勝手としては「シンプル日記」というアプリなどもおすすめです。

ホームスクーリング_シンプル日記

まだ教科学習までできてない子は、本を読んだ、博物館に行った、買い物をしたなどの記録を、動くこともままらなない子は睡眠の記録、入浴の記録、食事の記録を簡単に記録するでもよいかと思います。

記録のコツとしては、「できなかったこと」もそうなのですが、「できたこと」を書くことを忘れずに。「今日は14時まで起きられなかった」「今日もお風呂に入れなかった」の他に、「カレーを食べておいしそうだった」「ゲーム(何のゲームかがあると尚いいです)をやっていて楽しそうだった」「笑ってくれた」など、できたことを書くようにしてください。探すと何かあります。いいこと、できたことを親が探すことでまた前に進む活力になるのでぜひやってみてください。

  • 保田典子やすだのりこ
    高円寺こどもクリニック院長

筑波大学医学専門学群卒業。小児科医として国立病院などで診療にあたり、小児循環器を専門に経験を積む。その後、発達障害児を多数担当するようになったことで「子どもの心相談医」の資格を得る。2021年4月、高円寺駅そばに高円寺こどもクリニック開業。