「今日楽しかったこと」を話す習慣が与える子と親への好影響

親子のコミュニケーション
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毎晩寝る前に「今日楽しかったことを話す習慣がある」というご家庭の話を聞きました。

その習慣が始まったきっかけは、母親が何気なく「ママ、今日悲しかったことがあったんだ」と子どもに話したことでした。その時、子どもは「どうして悲しかったの?」と聞き返し、母親の話に耳を傾けたそうです。母親はその後「でも、今日楽しかったこともあったよ」と話を続けてみたと言います。

それ以降、母親が「今日はどんな楽しいことがあった?」と子どもに聞くようになり、自然と毎晩の習慣になりました。親が聞くことを忘れていると「今日の楽しいこと、話してないよ!」と子どもから催促されるほどになったそうです。

この小さなやり取りには、いくつかの良い効果があると思われます。まず楽しい話をすることで、子どもたちは幸せな気持ちで眠りにつけるようになります。体調管理のためにも、良い睡眠はとても大切です。また、楽しいことを思い出す習慣を身につけることで、自然とポジティブな思考が育まれるようになるでしょう

母親は「寝る前に楽しい話をすることで、怖い夢を見にくくなるような気もする」と話していました。心穏やかに一日を締めくくることで、安心感が子どもたちの中に生まれるのでしょう。

この習慣のもうひとつの良い点は、保育園や学校での様子が少しずつ見えてくることです。同家庭では子供に「今日何があった?」と直接聞いても、なかなか具体的な話が出てきませんでしたが、「今日楽しかったことは?」と聞くと自然と園や学校での出来事を話してくれるようになったと言います。

例えば、「今日○○くんと一緒におままごとをしたのが楽しかった!」という一言から、友達との関わりや好きな遊びが見えてきます。

「今日楽しかったことを話す」という習慣は、親自身にも良い影響を与えます。子どもたちの無邪気な話を聞くと、自分の一日がどれだけ忙しくても思わず笑顔になれます。そして、自分の「楽しかったこと」も振り返ることで、日常の中にある小さな幸せに気づけるのです。

もし、子育てや日々の忙しさの中で疲れを感じている方がいたら、ぜひ一度試してみてください。子どもたちの素直な話に耳を傾け、楽しい気持ちで一日を締めくくる。そんな小さな習慣が、家族みんなの心を温めてくれるはずです。

(EDICURIA編集部)