子どもの寝つきを良くするために実践しやすい3つの方法

寝つき_発達障害

お子さんの夜泣きは大変ですよね。また発達障害を抱えた子供たちのなかには、そもそも寝つくのが苦手な子もいます。それでも、少しでも寝つきやすくするために工夫できることがあります。ここでは実践しやすい3つの方法をご紹介します。

子どもの寝つきを良くするための3つの方法

環境を整える

子どもが快適に眠れる環境づくりはとても大切です。「寒くて風邪をひかないように」と部屋を暖かくし過ぎてしまう方もいますが、寝るときには少し涼しく感じるくらいの温度が理想です。現在の時期(1月時点)であれば室温は 18〜19度 が適温です。また、真っ暗な方が寝つきやすいとされていますが、もし子どもが暗闇を怖がる場合は薄暗いライトを使用するなど無理のない範囲で調整しましょう。

目が覚める刺激を控える

寝る前のディスプレイやスマホの光は脳を刺激して目を冴えさせてしまいます。これは子どもだけでなく大人にも共通する問題です。また、体温が下がり始めるタイミングが最も寝つきやすい時間帯とされています。そのため、体温が上がるような激しい活動や運動は、寝る直前には控えるのが良いでしょう。

お風呂に入るタイミングは、就寝の1.5時間前 がベストとされています。この時間を目安に生活リズムを調整してみてください。

寝る前のルーティンを作る

寝る前の習慣を決めることで、子どもに「これから寝る時間だ」と認識させることができます。2歳以上の子どもには、話し合いながら「寝る前にすること」を一緒に決めると納得感が得られやすくなります。

例えば、絵本を読む、歯磨きをする、部屋の明かりを暗くするなど、シンプルなルーティンで構いません。赤ちゃんの場合も、同じ時間に同じ手順で寝かしつけを繰り返すことで、徐々に慣れていくようにしましょう。

いくら工夫してもなかなか寝つけない子もいます。そうした場合、成長とともに少しずつ改善することが多いので、あまり自分を責め過ぎないようにしましょう。それでも辛い場合は、小児科や専門の医師に相談するのもひとつの方法です。

眠りに関する悩みは親にとって大きなストレスになりますが、焦らず少しずつ取り組んでみてください。子どもの成長をサポートする大切な時間だと考えれば、少しだけ気持ちが楽になるかもしれません。

  • 保田典子やすだのりこ
    高円寺こどもクリニック院長

筑波大学医学専門学群卒業。小児科医として国立病院などで診療にあたり、小児循環器を専門に経験を積む。その後、発達障害児を多数担当するようになったことで「子どもの心相談医」の資格を得る。2021年4月、高円寺駅そばに高円寺こどもクリニック開業。