【教材紹介】小中学生向けオンライン通信教育ツール「デキタス」

デキタス
出典:リリース資料

「デキタス」は、城南予備校などを運営している会社が作った小中学生向けオンライン通信教育です。近年、行政の不登校支援で導入されていたりすることも多いサービスです。

デキタス

このような感じのイラストがトップページで子どもに親しみやすいUIになっています。学習メニューは以下のようになっており、どこから学習すればいいのかは一目瞭然になっています。

デキタス

デキタス

学習は単元ごとに分かれており、基礎的な問題が10問程度、チャレンジ問題もすることができます。(基本問題をきちんとやらないとできないのは少し面倒です)

どの学年でログインしても、どの学年の学習も選べるので、先取り学習もさかのぼり学習も自由にすることができるのが良い所です。代表的な通信教育であるチャレンジであると、先取り学習は難しいつくりになっています(さかのぼりは条件付きで可能)。

問題の難易度は教科書程度で、問題の質も教科書に準拠した内容になっているので、学校に行っていない子でデキタスを勉強していて、学校に戻りたい、となっても無理なく学校復帰することができます。

デキタス

デキタスの特色のひとつとして、「デキタ」というポイントをためて、それを商品に交換することもできます。ごほうびがあるとモチベーションが上がる子にとっては、これは大きな特色です。iPadとかにも交換できますが、iPadを交換するためには1年以上デキタスを利用していないといけません。

デキタス

デキタス

ホームスクーラーとしてうれしい機能は、やった学習がまとまって可視化できる点です。カレンダーで学習記録を日付ごとに見ることもできますし、下記のように学習到達度をチェックすることもできます。この記録をcsvファイルでダウンロードもできるため、学校に提出して成績として評価してもらうことも可能です(成績になるかどうかは学校次第です)。

デキタス

料金は、小学生コース3960円、中学生コース5280円、全学年コース6050円(2025年10月現在)です。中学生で小学生のことを復習しながらできるコースもあります。

デキタスは学校の授業を受けていない子でも解説動画もあるため簡単な授業も受けられ、学校の基本的な事を理解していればきちんと解ける問題で構成されています。教科書に準拠した学習を家でやりたい。学校の復習のために学習する、反復学習のための教材にするのに適したツールです。

デキタスの特徴

  • 教科書に準拠している
  • 難易度は普通程度、発展問題も準備されている
  • ポイントで景品に交換できる
  • 料金も高額ではない
  • 専用タブレットはないため、タブレットかPCを準備する必要がある(スマホでも可能ですが、やりにくいです)
  • 自動ログインはなさそうなので、サイトを開けるたびにログインが必要そうである

特別な注意点

行政の適応指導教室などで導入されていることが増えてきました。自分で申し込んでしまうと、行政で導入しているデキタスとは別IDになることも多いため、適応指導教室の利用を考えている人は自分で申し込む前に確認した方がよいと思われます。

以上、デキタスというオンライン通信教育を使ってみたレビューをまとめてみました。学校の復学も考えた人で、先取りも復習もできる、ごほうびがあるといった通信教材は実はあまり多くありません。専用タブレットはないので、自分でデバイスを準備する必要がある教材ですが、自分でもうデバイスがあるなら、はじめやすい教材です。

  • 保田典子やすだのりこ
    高円寺こどもクリニック院長

筑波大学医学専門学群卒業。小児科医として国立病院などで診療にあたり、小児循環器を専門に経験を積む。その後、発達障害児を多数担当するようになったことで「子どもの心相談医」の資格を得る。2021年4月、高円寺駅そばに高円寺こどもクリニック開業。