
発達障害の有無に関わらず、子育ての基本的な法則を最近学びました。それは「自立の一歩はライフスキルの獲得から始まる」ということです。子どもが0歳の頃、私は「とにかく適度に栄養と清潔を与えていれば、子どもは勝手に育つものだなぁ」と感じていました。その時期は、日々の世話だけで精一杯で、育児が少しでも楽になればと思うばかりでした。
1歳を過ぎても、基本的な育児は変わりませんが、子どもに社会性や自律心が身についてくると、子育てがぐっと楽になります。なぜなら、子どもに振り回されることが少なくなり、彼らの自立への道が開けてくるからです。
発達障害のあるなしに関わらず、子どもが社会性を身につける手段と順番は、基本的にはライフスキルの獲得から始めるとスムーズです。例えばトイレや食事などの日常生活に必要な基本的なスキルを身につけ、次に言葉の獲得を進めるという流れが理想的です。
『発達障害児へのライフスキルトレーニング: LST: 学校・家庭・医療機関でできる練習法』という書籍では、そのライフスキルをうまく身につける方法が紹介されていました。
発達障害の子どもに必要なライフスキルをどのように教えるか、実践的なアプローチが書かれています。焦らず、ひとつずつ進めることがコツだと感じました。例えば首がすわって寝返りができるようになり、お座りができてから歩けるようになるというように、発達の段階は時にムラがあっても順を追ってできるようになっていくことは確かです。発達においては周りの子と比べて遅れているように思えることもありますが、子どもは突然ぐんと伸びて、できるようになることもあります。焦ることなく、その子なりのペースを尊重することが大切となるようです。
まずは、お子さんが何をできなくて困っているのか、何を最初にできるようにしたいのかを考えてみましょう。その一歩を踏み出すことが、数ステップ先の目標に繋がるかもしれません。もしも不安に感じたら、保健センターや健診などで相談してみることも有効です。
また『イラストでわかる発達が気になる子のライフスキルトレーニング:「できた!」を増やす対応法 幼児期~学童期』という本もおすすめです。
同書は前述した本と基本的なコンセプトは同じですが、イラストでわかりやすく解説されており視覚的に理解しやすかったです。千里の道も一歩から。子どもたちの成長を長い目で見守りましょう。
(EDICURIA編集部)