
春に育て始めた植物が夏に一気に成長していることに驚かれたことはありませんか?実は、夏は人間も成長が促進される季節とされています。そして「成長」と密接な関係があるとされるのがカルシウムと牛乳です。
「身長を伸ばしたくて牛乳をたくさん飲んだ」というエピソードはよく耳にします。ただ牛乳を飲むことで身長が伸びるという科学的証明はありません。それでも骨の成長にはカルシウムが欠かせない栄養素であり、日本の食生活では不足しがちです。牛乳はそのカルシウムを手軽に摂取できる食品として親しまれてきました。
一方、最近では「牛乳や乳製品は体に良くない」とする意見も増えてきています。また日本人には牛乳が体に合わず、飲むとお腹を壊してしまう人が少なくありません。どんな食品も摂取しすぎは禁物です。牛乳を飲む場合でも適量を守り、バランスよく他の食品からも栄養を摂取することが大切です。牛乳を飲まなくても、他の食品からカルシウムを十分に補うことができればまったく問題ありません。
特に注意が必要なのは小さなお子さんが牛乳を飲み過ぎることです。3歳未満の子どもが1日に500mL以上の牛乳を飲むと、鉄分が不足し貧血になる恐れがあります。1歳頃のお子さんであれば、1日200mL程度までが適量です。成長に必要な栄養素をバランスよく摂取するためにも、飲みすぎには気をつけましょう。
牛乳が体に合わない方や、飲む習慣がない家庭でも、小魚や海藻、豆類、緑黄色野菜などからカルシウムを摂取できます。カルシウム吸収を助けるビタミンDを多く含む食品や、日光浴なども成長に役立ちます。子どもたちが成長期に必要な栄養をしっかり摂れるよう、さまざまな食品を取り入れていきましょう。
(EDICURIA編集部)