
いじめ、不登校、受験競争など、画一的な学校教育の枠組みでは対応しきれない課題が顕在化するなか、多様化する教育ニーズに応えようとするオルタナティブ教育に注目が集まっています。日本国内でもそのニーズは年々高まり続けており、各地で個性的な団体や学びの場が生まれています。
オルタナティブ教育を実践する日本の団体5つまとめ
フリースクール全国ネットワーク
2001年に設立されたNPO法人で、全国のフリースクールやホームエデュケーション家庭が連携し、子どもたちの多様な学びを支援しています。全国のフリースクール団体、ホームスクーリング団体が参画しており、政策提言や研修のほか、交流イベントなども実施。社会に対して学びの選択肢の多様化とその重要性について訴え続けています。
▶公式サイト:freeschoolnetwork.jp
おるたネット(多様な教育を推進するためのネットワーク)
同ネットワークは、多様な学び場を求める人たちや草の根で学び場をつくる人たちによって2010年に設立されました。教育の自由と多様性をテーマに市民レベルで活動する団体です。教育における“選べなさ”の課題に向き合い、イベント開催や情報発信を通じて、国や自治体にも提言を行っています。
▶公式サイト:https://altjp.net/
一般財団法人オルタナティブスクール・ジャパン(ASJ)
オルタナティブスクールの立ち上げ・運営を総合的に支援する財団です。「子どもはダイヤの原石」であるという考え方に基づき、子ども自身に自分がダイヤであることを気づかせ、自らを磨いて輝かせる過程をサポートすることが教育の在り方であると主張しています。オルタナティブスクールの経営支援、現場の運営支援プログラムなど多様な事業を提供する傍ら、地域リソースを生かして教育と地方創生をつなぐ取り組みも進めています。
▶︎公式サイト:alternative-school.jp
デモクラティックスクールまんじぇ(愛知県一宮市)
子どもたちが生まれつき持っている好奇心と、成長する力をサポートするデモクラティックスクール/サドベリースクール。1972年にアメリカ・フロリダ州で設立されたグラスルーツスクールをモデルとしています。
▶︎公式サイト:https://manje.jimdofree.com/
自由な学校 花咲み(徳島県三好市)
答えがひとつではない問いに向き合い多角的に考え探求する「プロジェクト型学習」や、「デザイン思考」「英語イマージョン」などのプログラムを提供しています。英語と日本語のバイリンガル環境や、自然・地域とのふれあい、ものづくりなどを通じた多様かつ実践的な学びで多様な特色です。
▶︎公式サイト:https://www.shimonoro-p.jp/hanaemi
これらの団体が共通して掲げているのは、「子ども一人ひとりに合った学びのかたち」が尊重される社会の実現です。現在、教育現場は多様化し、個別最適化が求められる時代に突入しています。親や教師、そして社会全体が「学校とは何か」「学びとはどうあるべきか」を問い直すなかで、オルタナティブ教育はその先を照らす灯台のような存在になりつつあります。
(EDICURIA編集部)